大学時代、とっても好きだった先生(御年78歳)のお宅にお邪魔してきました。数年前にとっても仲の良かった奥様を亡くされてどうしてるのかなぁと気になってた矢先、偶然にお会いして、年賀状のやりとりも始め、遊びに行くことに。

奥様の仏前には二人の結婚式の写真が置いてあった。先生は「本当はね、遺影を置かなくちゃいけないんだけど何だか僕は苦手でね。この写真が好きだからね、飾ってるの。位牌も仮位牌の方が好きでこっちを飾ってるんだ」と少年みたいに笑ってた。先生が研究されてる本が上下に置かれて、そのスペースは「大事なものコーナー」になってるみたいだった。生前も今もどんなにか先生が奥様を大事にされてるか分かるような素敵なスペース。最初、部屋に通された時に人の気配を感じたのだけど、嫌な気配じゃなくて「いらっしゃい」と言われたような気がした。奥様かなぁ。

先生と友達と四人でわいわいしゃべりながら写真を見たり、レシピを書いたり。男一人暮らしと思えない位、きれいなおうちだったー先生の若かりし頃の写真(新任教師一年目らしい)は向井理のようなイケメンで、そらモテるよなというような感じ。その写真は奥様のものらしく写真の裏には「身長が高くて、冷淡で、情熱的で、酒飲みで、初恋経験者で、みんなの憧れの先生」「馬鹿!」と書いてあった。「家内は僕に随分惚れてたんだろうねぇー」と笑いながら言う先生はとっても愛おしそうに写真の裏を眺めてた。あまりにも優しい光景で思わず涙が出た。

なんだろう、結婚てこういうことなのかなぁ。分からないけど。すごく優しい気持ちになった。

退職した今も卒業生が先生の所に遊びに来るのだそう。それこそ50歳の教え子とか!教師って年を取ってもこうやって生徒が訪ねてきてくれるなんていい仕事だなぁ。先生の人生はとても豊かで、わたしが目指してるものってこういう生き方な気がする。帰りはすごく満たされた気持ちで帰宅した。とっても優しい気持ちだった。素敵な日曜日を過ごさせてもらったな。